研磨技術と再生加工
糸道性能を支える研磨技術

湯浅糸道工業の糸道製品は、用途・形状・サイズ・材質が千差万別です。セラミックスという素材一つをとっても、糸道の種類や使用条件に応じて材料配合は異なり、表面に求められる性質も変わります。そのため、製品ごとに異なる素材特性と用途を前提に、最適な表面状態をどうつくるか。その見極めと作り込みこそが糸道性能を左右し、お客様の要望を確かな品質として形にしてきました。
糸道製品には、標準仕上げ、梨地仕上げ、梨地仕上げ(HF2)、鏡面仕上げなど、複数の表面仕様があります。仕上げの違いによって、研磨方法や条件も大きく変わります。湯浅糸道工業では、バレル研磨、センタレス研磨、液体ホーニング加工といった複数の研磨工程を組み合わせ、研究と検証を重ねて培ってきた独自の処理方法を織り込みながら、個々の製品に適した研磨プロセスを構築してきました。
例えば、バレル研磨機だけでも二十台以上を保有。同じ設備であっても、製品ごとに投入条件や使い分けを厳密に区別し、求められる表面仕様に応じて最適な条件を選び取っています。
また、金型成形品に生じるPL(パーティングライン)の割り線も、徹底した研磨処理を施すことで、マイクロスコープレベルでも滑らかな表面状態へと仕上げます。糸が触れる部分に不要な段差や引っ掛かりを残さないことは、糸道づくりにおける基本であり、最重要事項です。
湯浅糸道工業にとって研磨・表面処理は、糸道という製品価値を根底から支える中核技術。長年にわたり磨き続けてきたこの領域が、湯浅糸道工業ならではの技術的蓄積として、製品一つひとつに息づいています。

糸道表面の状態は、マイクロスコープや3D形状測定機などで計測・データ化。表面形状や摩耗状態を数値と画像で確認できる環境を整え、湯浅ブランドの品質をエビデンスとともに提示しています。

湯浅製

他社製

研磨技術と再生加工
コストと価値を見極める再生加工

湯浅糸道工業では、セラミック製糸道の導入コストを抑える選択肢として、使用済み糸道を対象とした「再生加工サービス」に取り組んでいます。再研磨や再HF(再梨地)処理によって糸道を再び使用できる状態に整えることで、新品購入に比べた更新コストの削減と、廃棄量の削減を同時に実現します。
セラミック梨地(HF処理)の再生は、従来は難しいとされてきました。HF処理は、温度や処理時間によって表面状態が変化する繊細な工程です。再加工では一度表面を整えたうえで再度HF処理を行うため、新品とまったく同一の状態を再現することは容易ではありません。それでも近年、条件検証を重ねることで、実使用に耐える再生加工を可能とさせてきました。
再生加工は、すべての糸道に適しているわけではありません。高純度セラミックや複雑形状など、材料費や加工費の高い製品では、再生加工によって新品比で約50%程度のコストダウンが見込める場合があります。反面、単価の低い製品では、再生にかかる工数によって十分なコストメリットが得られないケースもあります。
また、摩耗が進みすぎている場合や素地にまで影響が及んでいる場合は、再加工が難しくなります。そのため、摩耗の状態を適切なタイミングで把握することが欠かせません。
湯浅糸道工業では、使用済み糸道の調査を通じて、再生可能かどうかを確認したうえでご提案を行っています。定期的な摩耗確認と、適切な交換・再生判断を行うことで、糸道を「使い切る」選択肢として再生加工を活用いただけます。

再生加工を有効に活用するためには、使用済み糸道を回収しやすい設計や部品管理も重要になります。取り外しやすい構造や交換運用を整えることで、糸道をより長く、合理的に活用することが可能になります。












